ある釣雑誌を読んでいたら、某名人が四国南西部の沖磯で、
見えてるデッカいオナガグレを数匹釣り上げている記事がありました。
見釣り、いわゆる「サイトフィッシング」ですが、
その記事の中には磯の上から撮影した、
デカオナガ数尾が海中を悠々と泳いでいる鮮明な画像も数カットありますので、
確かに見えています。
でも、これはそのスーパー名人のマキエワークやアワセなど卓越した釣技と、
「こいつなら喰って来そう」というこれまた超優れた眼力の賜物であり、
とても一般の釣り人がそう簡単に真似できるものではないはずです。
と言いますのは、それはもう20数年前に、
鹿児島は串木野のツインバード社の渡船(クインエンゼル号)で
中甑島南端の東岸にある「弁慶島」のハナレに瀬渡ししてもらった時のこと。
一緒にこの瀬に乗礁した我々釣りクラブの師匠格のK松さんが
「ここ、覗いてみてごらん」と言うので、
弟のハルさんと少しオーバーハングになった磯の上から下の方を覗き込んでみると、
いるわいるわ、まさに「グレの水族館」状態!
中には60cmはゆうにありそうなデッカいオナガも数尾いました。
そこで、なんとか掛けてやろうと仕掛けを入れコマセを撒きましたが
なかなか魚信はなく、仕掛けを少し手前に引いたりして誘いをかけてみたら、
やっとのこと30cmから40cm近いグレが数尾釣れた程度に終わりました。
それから下甑島西岸の「由良島」でも割りと浅瀬の底の方で、
沢山の40cmクラスのグレが静かに群れているのを見かけましたが、
マキエを打っても仕掛けを入れても全然見向きもせず、微動だにしませんでした。
と言うわけで、「見えてる魚を釣る」というのは、
私のような凡人にはやはり難しいようです。
また、これまでに知り合った釣り人の中にも、
優れた視力と高性能の偏光グラスのお蔭か、
「かなり底の方でシモリから出たり入ったりしてマキエを拾うデカグロやデカオナガが
視認できたので、それを狙って掛けた」という人も何人かいます。
でも、近眼と老眼が入り混じったメガネをかけ、
そのメガネにクリップオンする安い偏光グラスで済ませている今の私には
そんな釣り方は至難の技です、と言うことで今日はこれにておしまい。
ツケエを取るのがとっても楽な「バッカン用エサ箱立て」